俺の写真(詩というよりは散文)
休みの日、朝起きるとカーテンの隙間から光が差すのを感じる。
窓を開けると朝のひんやりした空気が気持ちいい。
空を見上げる。
夏の太陽がまぶしい。
どこまでも雲が無い青空だ。
ウルトラどピーカンが大好きで心が躍る。
コーヒーを飲んで一服しながら、今日はどこに行こうか?と思いを巡らす。
山に行こうか、ちょっと迷う。ガソリンは満タンだ。
ゆっくり30分のドライブは気分がいい。
クルマの窓は全開だけど、歌を歌うとテンションが上がってノッてくる。
峠道をタイヤを鳴らさないように走るゲームが楽しい。
いつも山に行くと子供時代の夏休みを思い出す。毎日遊んだ里山。
カメラをかまえる。
アゲハ蝶がいるけど逃げられる。
セミがひどくうるさいけど、それさえも心地いい。
ファインダーをのぞくと子供のころに夢中だった昆虫採集を思い出す。
デジャブ?郷愁?思い出?
分からないけど夢中になれる。ひたすら蝶や鳥を追う。
吹き出す汗も気にならないで山を歩き回る。
ああ、俺は生きてるなと感じる瞬間。
夏空は見えないが木漏れ日とたまに吹き抜ける風が気持ちいい。
無意識にシャッターを切り続ける。
何も考えられない時間が過ぎて、あっという間に夕方になる。
いつのまにか出ていた夕焼けが、ひどく綺麗でちょっと寂しい気持ちになる。
休みも終わりかと思い出す瞬間。
うちに戻ってシャワーを浴びて、キンキンに冷えたビールを飲むと、この世でいちばん幸せな時間が訪れる。
ふと現像しながら考える、写真は結果だからどうでもいいんだ。
来週はどこに行こうか?また心が躍る。
これだから写真はやめられないんだ。